Wednesday, December 12, 2007 11:10 PM
「岩波写真文庫」
JCI Iフォトサロン、『にっぽん1950年代「岩波写真文庫」の世界』を見た。
1950年6月に発行された「岩波写真文庫」第一号から、
最終号までの286冊と掲載作品の一部が展示されていた。
286冊のテーマと表紙写真を見るだけでも興味深い。
圧倒的な量に驚いた。
1945年と1955年に同じ構図で撮られた旧東ドイツ、
ドレスデンの街並みを写した2枚組の表紙は衝撃的だ。
真っ黒に焼けこげた石造りと思われる瓦礫の街と、
十年後の更地に草が生えている写真との対比。
手前に写る建造物の彫像から同じ地点であることが分かる。
他の号を見ると50年前の日本人の顔が今とだいぶ違う。
膨大な文化遺産であり、同じテーマの今を見たいと思うものが多数あった。
先人の圧倒的な仕事量に感服する。
知に対する切実な欲求と現実を伝えたいという熱気にみちている。