Asuka Katagiri

   

 もしも写真がなかったら

 
           Contact

 
Monday, December 24, 2007 10:43 AM
「巡る光」

いつも歩いている交差点で信号待ちをしているときや、
駅のホームで電車を待っているとき、
車を運転して信号待ちをしているときに私は空を見ている。
海や山へ訪れたときも空を見ている。
曇りの日も晴れの日も空を見ている。
飛行機に乗っても空を見ている。
空を見ているのだけれどもその向こう側を見ようとしている。
子供のころから私は空を見続けてきた。
子供のころは星空を見ることも多かった。
天に瞬く星々を幾晩も見続けた。
夕食後から東の空が微かに明るくなるまでの間、幾晩も星空の下で過ごした。
冬の星空を特に見た。
どんなに真剣に見つめても天を巡る星々の動きを確認することができなかった。
見たいと思って見続けたが見えなかった。
流れ星、シリウス、人工衛星、スバル、スペースシャトル、木星、皆既月食を見た。
月のない冬の星空は特別だった。
星は瞬きもせず静かに天空に張り付いていた。
見つめ続けていると体が少し軽くなる感じがした。



 
   
 
|Asuka Katagiri | Contact | ©2006-2017 Asuka Katagiri